①ピッキング防止法

正式には「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」といい、特殊開錠用具の所持等を禁止するとともに、特定侵入行為の防止対策を推進することによって、犯罪の未然防止を目的に作られた法律 (平成15年9月1日施行)。特殊開錠用具には、ピッキング用具やホールソーなどが含まれ、さらに指定侵入工具として、ドライバーやバール、ドリルなども所持が禁止されている。

この法律の中に、製造業者の義務として「指定建物錠の防犯性能の表示」が含まれている(平成15年法律第65号第7条)。

②CPマーク

防犯性能の高い建物部品として認定・評価を受けた製品には共通のCPマークを表示することが出来る。CPとはCrime Prevention (=防犯)の頭文字。

③ 官民合同会議

侵入犯罪の防止を図るために平成14年11月に設置された組織。正式名称を「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」という。

関係省庁(警察庁、国土交通省、経済産業省)と建物部品関連の民間団体(16団体)からなり、侵入までに5分以上の時間を要するなど一定の防犯性能があると評価した建物部品を掲載した「防犯性能の高い建物部品目録」を平成16年3月から公開している。既に、ドア、窓、シャッター関係の17種類3,667品目が認定され掲載されている(平成19年12月5日現在)。

④ディスクシリンダー

キーを挿入することによって、内筒と外筒のシアラインに跨ったディスク(金属板、ディスクタンブラーともいう)を内筒内に引き込み、キー(内筒)を回すことができる構造を持ったシリンダー。

⑤ ロータリーシリンダー

ロータリーディスクシリンダーともいい、ディスクシリンダーのディスク形状をC型もしくはO型にしたもの。従来のディスクシリンダーよりも耐ピッキング性能が優れている。

⑥ピンシリンダー

キーを挿入することによって、内筒と外筒のシアラインに跨った上ピンを外筒内に押し上げてキー(内筒)を回すことができる構造を持ったシリンダー。内筒に組み込まれているピンを下ピンという。

⑦ディンプルキー

キーがギザギザとした切削形状のものではなく、エクボのように穴がくぼんだキーを指す。シリンダーの構造はピンシリンダーで、従来のピンシリンダーよりも耐ピッキング性能が優れている。